小籠包の歴史
上海名物として知られる小籠包。薄い皮を噛むと肉汁がじゅわっと流れ出す、やけどを心配しながらつい頬張ってしまう人気の点心です。その起源は北宋時代(960〜1127年)にまで遡るという説もありますが、今のような調理法が確立されたのは、1871年のこと。当時上海の古猗園というお菓子屋で売り出した「南翔小籠包」は、主人が工夫を凝らし、それまでの饅頭とは異なるものでした。具が大きく皮の薄い仕立てが人気を集め、中国国内に広まっていったそうです。
今や日本はもちろん、世界各地の中国料理店で食べられる点心の名品小籠包、美味しさの決め手はどこにあるのでしょうか。
デリケートでストレートな美味しさ
小籠包最大の特徴は皮の薄さと熱いスープ。豚のひき肉に煮こごり(ゼラチン)を混ぜ込み、薄くのばした皮で細かくひだをつけながら包みます。せいろで蒸し上げることで、あんに混ぜ込んだゼラチンが溶け出し、かじった時にスープが溢れ出してくるのです。熟練の技で幾重にもひだをよせた小ぶりで繊細な美しさと、口に入れた瞬間に広がる強いうま味、これが一つ、もう一つと食べ進んでしまう小籠包の魅力です。
慌てず騒がず熱々を
蒸したて熱々が命の小籠包。美味しく食べるコツをご紹介します。
まずは小皿に酢と薬味の千切り生姜を準備します。
せいろから小籠包の頭の部分をそっとつまんで小皿にとって一息。落ち着いて一旦レンゲの上にのせ、お箸で皮に小さく穴を開けます。肉汁がじゅわっとレンゲに流れ出てきますので、まずは落ち着いてそれを味わいます。スープを十分に堪能したら薬味の生姜をのせ、小籠包を食べましょう。つるっとした皮と肉あんのおいしさをお楽しみください。
いかがですか?これならやけどせずに食べられそうですよね。
ただし、猫舌の方はご注意を。無理せず少し冷ましてからお召し上がりください。
予告!レストランの味をご自宅でも
握り立て、蒸し立てが命といわれる小籠包。レストランの味そのままにご家庭でお召し上がりいただくのはなかなか難しいといわれてきました。そこでWakiyaでは、お客様がおうちで楽しめる新しい小籠包を開発。冷凍をそのまま、蒸し器で蒸し上げればモチモチ、ジューシーな本格小籠包をお召し上がりいただけます。近日、Wakiyaオンラインストアで販売開始予定です。ご期待ください!