支配人

火物 誠

ただ料理を運ぶだけが、
サービスの仕事ではありません。

現在、担当している仕事は?

支配人という肩書きで、一笑美茶樓で責任者として全体を取り仕切っています。お客さまはみな、Wakiyaの料理が食べたくて、シェフの脇屋に会いたくて、来店されます。やっぱりWakiyaブランドを汚してはいけないという意識が常にありますね。一番、気を遣うのは、クレーム対応です。若い頃は、飲み物をこぼしてしまったりとか失敗もしましたが、とにかく誠心誠意、謝りました。起きてしまったことは仕方ないので、まずはお詫びし、お客さまをそれ以上、不快にしないよう努めることが大切なんです。責任者になった今では、クレームを出さないために準備を万全に整えること、スタッフ全員の動きに気を配ることを心がけています

仕事で、一番大切にしていることは?

お客さまに喜んでいただく。それに尽きますね。毎日、予約表でその日のお客さまを確認し、準備を進めます。うちの店は、企業の接待のご利用が多いんです。インターネットで、お客さまの会社を調べたり、興味をもっていただけそうなニュースをピックアップしたり、情報収集も大切です。実は僕、そんなにトーク力がないんですよ(笑)全然ついていけない話題で盛り上がっていて、一人青ざめていることもあります。それでも、帰り際に「ありがとう」と言っていただけると、本当に嬉しいですね。「美味しかったよ」はよく耳にするのですが、お客さまをお送りするとき、僕の目を見て「ありがとう」と言っていただけると「緊張したけど、頑張ってよかったな」ととても充実した気持ちになれます。

Wakiyaで働いて何年?

1998年入社なので、24年目に入りました。新入社員の頃は、何もわかっていないクソガキでしたね(笑)今とは時代が違い、仕事は教えてもらうものでなく、先輩がやっていることを見て覚えるのが第一でした。何もできなければ、仕事を振ってもらえない。その頃は、今よりも社員がいっぱいいたので、競争がすごかったんです。いかにして仕事を勝ち取るか、毎日ひとつでも新しいことを覚えようと必死でしたね。

一日の流れは?

朝は6時頃に起きます。朝食の時間は、できるだけニュースを見るようにしていますね。8時半には店に行き、みんなで掃除をします。その後はランチ営業の準備をして、11時半に開店。ランチが終わった後は休憩を入れます。勤務時間が長いので、体を休めるのも大事な仕事の一環なんですよね。休憩しながら夜のお客さまの情報収集をして、ディナーの流れをシミュレーションしたり・・・。この時間帯に、営業に出かけたり、仕入先との打ち合わせをすることもあります。夕方5時から夜の営業が始まります。お客さまが帰られて、もろもろ締め作業をして店を出るのが夜の10時半頃。確かに、飲食の仕事はどうしても勤務時間が長くなりますが、その分休みはしっかり取ります。

Wakiyaで働く醍醐味は?

高級店だからこそ、と思うのですが、今まで見たこともない食材を見られることです。ナマコとか、フカヒレの他にも中国料理の食材は珍しいものがいっぱいあります。日本各地から希少な肉や魚、旬の野菜や果物なども届きます。その分、お支払いいただく金額もそれなりになるので、はしゃいでばかりもいられないのですが。食材の価値をしっかりプレゼンテーションするのがサービススタッフの役割なんです。出来上がった料理をただ運ぶだけではダメで、その料理や使われた食材のストーリーをお客さまに届けることが大切だと思っています。お客さまも、大事な記念日に来店されたり、「Wakiyaで結婚式の披露宴をやったので」と何年かに1回、お越しいただいたり、晴れの舞台として選んでもらえることも多い。その期待の上をいくサービス、それは器だったり、部屋のしつらえだったり、気の利いた接客だったり、求められているものはいろいろあるのですが、常に「お客様に喜んでいただくために何ができるだろう」と追求しています。客層の幅も広いので、普通のお店では会えないような人と接することができるのも魅力ですね。そういうお客様の立ち居振る舞いから学べることも沢山あります。

どんな人と働きたい

人と接するのが好き、人を喜ばせたいという想いのある人、大歓迎です。サービスの経験が無くても、知識や技術は仕事をしながら身につけていくことができます。僕たちの仕事は、お客さまと料理人をつなぐ橋渡しの役割もあります。素敵なお客さまと会話することで得られた貴重な情報を調理場と共有することで、さらにご満足いただける料理が生まれる。この店で体験できることはとても貴重で、間違いなく、この社会で働く上で役に立つことばかりです。スタッフもユニークなメンバーが揃っているので、ぜひここで一緒に楽しくやりましょう!

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